Precious things...
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ほぼ日刊イトイ新聞のサイトにて掲載された対談を書籍化した『はたらきたい。』。表紙に「ほぼ日の就職論」とあるように、分類はビジネス書ですが、いわゆる就職マニュアル本とは異なります。とても抽象的な話・・・抽象的としている要因ですが、帯にある「あなたは、何をたいせつにしてきましたか?」という言葉だと思います。これは第1章の河野晴樹氏の発言がもとになった学生への問いかけですが、この「たいせつにしてきたこと」を軸にして、本書全対談が展開しています。
ワタミ株式会社の渡邉社長が言われている「夢」もそうですが、「たいせつなこと」や「夢」というものを持っている日本の学生はどれだけいるのでしょう。日本における教育システムというのは「大学」をゴールに定めたもののように感じます。本来大学は社会にでる直前の大切な期間であり、一番学ばなくてはいけない時期なのに、大学に入ったとたん目標を失ってしまい、受験の反動で勉強しなくなる学生も多いと聞きます。そういった学生たちが就職活動するにあたって仮に本書を読み、「自分のたいせつなことってなんだろう」と自分に問いかけ、そこからにわかに導き出した答えを面接の場で語るのというのは、「お辞儀の角度」や「あいさつのしかた」といった、いわゆる面接のテクニックとどれほど違うのでしょう。
しかし、最初に述べたように、この本はとても抽象的です。従って、学生がこの本を読むことで「たいせつなこと」を一時的な処方箋のように引き出すことはほぼ不可能だと思います。
自分がこの「たいせつにしてきたこと」という言葉で思い浮かべたのは、『ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則』の「理念を持ち続けること」です。利益追求ではなく企業理念を持ち続け、大胆な挑戦を持続しつづけるということ。『はたらきたい。』に登場する方々は職種も経歴も様々ですが、カルト的とも思えるくらい、みなさん全然ぶれてない。確かに、矢沢永吉さんは「金持ちになりたい」といってますが、それは企業の利益追求とは別のことだと思います。彼のいう「ポルシェに乗ること」や「夕方4 時の、ドライマティーニを飲むこと」と、ライブドア事件とはまったく違うでしょう。彼にとっては「矢沢永吉」という生き方を貫くためといえます。
ただ、先に述べたように、「たいせつにしてきたこと」が見つけられない学生というのも沢山いると思います。そういった学生には「自問自答」と言っています。結局のところ、自分自身の問題なのだと。そこで見えたことをやってみる。そして見えたら、99番目に星空が敷かれた吉本隆明の言葉をとりあえず信じてみる。「十年間、毎日ずうっとやって、もしそれでモノにならなかったら、俺の首やるよ。」
外野からの理想論
未来の自分が変わる1冊
「はたらく」っていったいなんなんだ!と思っている方へ
例によって結論はないけれど
不安の半分は、希望でできている。
余談ですが、この本がでて良かったと思うのは、「はたらく」ということがとても身近に、そして楽観的に語られているということです。
様々なビジネス書で「えらくなる」とか「年収アップ」とか言われていますが、それが人生の幸せなのかというと、どうも別のような気がしてしまいます。少なくとも就職するというのは、闇雲に他人よりも良い地位や年収を得ることでなく、しりあがり寿さんのいう「カレーに乗せるカツ」のよろこびみたく感じ取るという感覚はとても新鮮でした。そこまで引き寄せて活字にしてくれるあたり、とても共感してしまいます。
また、日本の社会では、基本的に失敗を許さない雰囲気があります。しかし、グレートフリーの方々の、ドロップアウトした自分たちの状況を自虐的に笑い飛ばす感覚はとても爽快でした。
ワタミ株式会社の渡邉社長が言われている「夢」もそうですが、「たいせつなこと」や「夢」というものを持っている日本の学生はどれだけいるのでしょう。日本における教育システムというのは「大学」をゴールに定めたもののように感じます。本来大学は社会にでる直前の大切な期間であり、一番学ばなくてはいけない時期なのに、大学に入ったとたん目標を失ってしまい、受験の反動で勉強しなくなる学生も多いと聞きます。そういった学生たちが就職活動するにあたって仮に本書を読み、「自分のたいせつなことってなんだろう」と自分に問いかけ、そこからにわかに導き出した答えを面接の場で語るのというのは、「お辞儀の角度」や「あいさつのしかた」といった、いわゆる面接のテクニックとどれほど違うのでしょう。
しかし、最初に述べたように、この本はとても抽象的です。従って、学生がこの本を読むことで「たいせつなこと」を一時的な処方箋のように引き出すことはほぼ不可能だと思います。
自分がこの「たいせつにしてきたこと」という言葉で思い浮かべたのは、『ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則』の「理念を持ち続けること」です。利益追求ではなく企業理念を持ち続け、大胆な挑戦を持続しつづけるということ。『はたらきたい。』に登場する方々は職種も経歴も様々ですが、カルト的とも思えるくらい、みなさん全然ぶれてない。確かに、矢沢永吉さんは「金持ちになりたい」といってますが、それは企業の利益追求とは別のことだと思います。彼のいう「ポルシェに乗ること」や「夕方4 時の、ドライマティーニを飲むこと」と、ライブドア事件とはまったく違うでしょう。彼にとっては「矢沢永吉」という生き方を貫くためといえます。
ただ、先に述べたように、「たいせつにしてきたこと」が見つけられない学生というのも沢山いると思います。そういった学生には「自問自答」と言っています。結局のところ、自分自身の問題なのだと。そこで見えたことをやってみる。そして見えたら、99番目に星空が敷かれた吉本隆明の言葉をとりあえず信じてみる。「十年間、毎日ずうっとやって、もしそれでモノにならなかったら、俺の首やるよ。」
ほぼ日刊イトイ新聞
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売り上げランキング: 195
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不安の半分は、希望でできている。余談ですが、この本がでて良かったと思うのは、「はたらく」ということがとても身近に、そして楽観的に語られているということです。
様々なビジネス書で「えらくなる」とか「年収アップ」とか言われていますが、それが人生の幸せなのかというと、どうも別のような気がしてしまいます。少なくとも就職するというのは、闇雲に他人よりも良い地位や年収を得ることでなく、しりあがり寿さんのいう「カレーに乗せるカツ」のよろこびみたく感じ取るという感覚はとても新鮮でした。そこまで引き寄せて活字にしてくれるあたり、とても共感してしまいます。
また、日本の社会では、基本的に失敗を許さない雰囲気があります。しかし、グレートフリーの方々の、ドロップアウトした自分たちの状況を自虐的に笑い飛ばす感覚はとても爽快でした。
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