root log(ルートログ)

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写真右側、外国語のペーパーバックが印刷されたブックカバーに手書きで何か書いてあります。これはルートが1993年に購入した澁澤龍彦著『滞欧日記』。年末の整理で見つかりました。ブックカバーはルートお手製で、もとはフランスの出版社Folioの広告が印刷された紙袋です。記憶が定かではありませんが、フランス図書で書籍を買うと入れてくれていた紙袋だったような気がします。それにしてもシミがひどいですね。

写真の『滞欧日記』はハードカバーのもの。現在は文庫版が入手しやすいです(『滞欧日記 (河出文庫)』)。 内容としては、タイトル通り澁澤龍彦氏が欧州に旅行した際の日記なのですが、美術案内といっても良いくらいのコンテンツとなっています。著者本人が見た美術品の記録を元に、巻末には図版入りの注釈が添えられていて、読み終わると巨大な美術館を巡ったような気分になります。それだけでなく、澁澤氏自身の主観的かつ簡潔な言葉で記述された土地の風景描写や食べ物も紹介されていて、旅行記としても面白いです。欧州旅行に行きたくなりますね。

澁澤自身この日記を公開する意図はなかったらしく、独り言のような文章も登場してきます。「モンテカルロ風のしたびらめを取ったが、巨大なやつで往生する。腹がふくれて苦しい。日記をつけて、さあ、これから風呂にでも入るか、頭でも洗ってやろう」(『滞欧日記』p219より引用)。澁澤氏を知らない人にはどうでもいいくだりですが、ファンにはたまらないでしょうね。ルートが好きなのは、1章の最初に登場する出発当日の写真。着流しの土方巽氏が隣に写っています。

なぜこの日記のことを紹介しようと思ったのかといいますと、この『滞欧日記』を澁澤氏が手書きでほぼ毎日記述していたからです。当時パソコンやインターネットは存在していないわけですから、当然ノートと筆記具で記述。美術関連の記録でもあるので、資料としての機能も果たさなくてはいけない。これを旅行滞在中、アルコールが入っても体調を崩しても一日の終わりに記述していく。しかも公開意図もないため、限りなく自己満足に近い行為・・・もう修行ともいえる記述作業ですが、これを2008年、ルート自身の日課として真似ています。もうすぐ1月下旬に入りますが、とりあえず続いています。最初は苦痛、次第にルーチン化、今は書かないと一日の終わった気分にならない感じになりました。単に書くだけなのですが、体質が変わっていく気分・・・
Update: 23:58, Jan 17, 2008 | Category: Book | edit | write your comment about this entryWrite | read the comment about this entryRead(0) | rssRss
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